もう20年近く経つのか

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 日本でのTRPG普及に大きな役割を担った(ている)ソードワールドRPGが発売されたのは1989年4月。来年はついに出版から20年だ。私がソードワールドRPGを知ったのは確か中学1年か2年だったはずなので、私にとってももう18年前後は経つ訳だ。

 「とりあえずはじめるのに文庫本1冊のルールブックで済む」というのが普及に一役買ったことは間違いないだろう。そしてシナリオ集や小説など、豊富なサプリメントもまた魅力的だった。そのどれもが文庫本。1000円札を出せばお釣りが来る金額は、TRPGにはまる要素を数多く持っている中高生には本当にありがたいことだ。

 そのおかげという訳でもないのだが、私の中学~高校はTRPGが趣味の大きな部分を占めていた。
 当時はある意味「コレクター」でもあり、ソードワールドRPGのサプリメントは出る端から購入。その他ルールも手の届く限り購入したものだ。ガープスは角川スニーカー文庫の緑色の背表紙で(普及したのは角川G文庫のものだと思う)、シャドウランはお年玉をほぼ全額費やして購入し(定価4800円 / お年玉5000円)、ロードス島戦記(文庫ではなくコンプティークの奴)やトラベラー(復刻された箱の奴)、深淵などにも手を出したのが懐かしい。

 未だにTRPG関連は小説以外ほとんど全て捨てていないのだが、肝心のTRPGをプレイする機会となるともう何年も皆無だ。
 理由の1つは私が千葉県に引っ越して気軽にTRPGをプレイできる環境ではなくなった事で、もう1つの理由はTRPG以外にやりたいことがたくさんありすぎる事。特に後者はいかんともしがたく、私的にやりたいことに加えて家事・育児も入ってくれば必然的に優先順位をつけて順位の低いものは切り捨てざるを得ない。そうしてゲーム作りや運動、その他いくつものものが私の中の「いつかやる」リストの隅でほこりをかぶっている状況だ。

 長らくそんな状態が続いていたのだが、mixiで開催しているWeb関連の勉強会で知り合ったマイミクがTRPGをプレイする人で、ちょっとした拍子に「TRPGやりたいね」と言うものだから最近またTRPGもいいなぁ、という気分になってきた。

 いい加減「元ネタ探し」や「強い=格好良い」といった子供っぽさを離れて、大人による大人のためのTRPGをプレイしてみたい。

 派手さはなくともその物語を楽しめる。そんなTRPG。

 真剣に考え、真剣に悩み、時には馬鹿話もしながら、でも最後は仲間たちと1つの目的のために団結する。そんなTRPG。

 「戦闘なんてTRPGのツマ」だというのが昔からの私の考え。(もっとも、TRPGの生い立ちを考えれば戦闘なしというのは邪道なのかも知れない) 私の経験からすると、戦闘はセッションを重ねるとほぼ必ず飽和してインフレを起こすのだ。

 強さには強さで。

 そんなものはコンピュータゲームに任せておけ。
 せっかく人と人が顔をつき合わせてやるのだ。もっと違う楽しみも求めたい。

 まだインターネットがパソコン通信だった頃、BIGLOBEがPC-VANだった頃、チャットがOLT(OnLineTalk)だった頃、早く寝ろという親と戦いながら(ついでに電話代とも戦っていた)オンラインセッションに顔を出していたことがある。
 それは「知力・体力・運」に合計10ポイント(12ポイントだったかな?)を振り分ける、というだけのごくごく平易なルールだったが、そんなルールの単純さは全く感じられないほど奥深い世界が広がっていた。

 まるでドラマを見ているかのような、良く出来た小説を読んでいるかのような感覚。

 誰もルールの穴を突こうとはしない。(まぁ元々穴を突くような複雑なルールではなかったが)
 誰も率先して判定しようとしない。(基本的にロールプレイで何かをしようとし、それに対してマスターが判定を促す、という流れだった。しかも話の流れを大切にしており、判定なしでどんどん話が進むことも多々あった)
 誰も「シナリオ上必要だから」という行動はしない。

 私にとってのTRPGとは、そのオンラインセッションの興奮を追い求める事と等価であるといっても過言ではない。
 とは言えあの時味わった「TRPGって面白い!」という感覚は筆舌に尽くしがたく、実際に目の当たりにしなければきっと分かってもらえないだろう。

 それでもなお、TRPGをやる以上は求めて行きたいし、一緒にプレイしている人たちにもそれを感じて欲しい。


 4月に「ソードワールドRPG 2.0」が発売される、という話を聞いてふとTRPGを懐かしんでみた。

参考: SNEのソード・ワールド2.0な日々


 しかしエルフが「水エルフ」だったり(エルフは森の人なのに!)、ドワーフの女性が萌えキャラ風だったり、そもそも世界がフォーセリアではなかったりと、古いファンとしてはがっかりである。
 でも文庫本ならきっと買うに違いない。

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このページは、ひこが2008年2月27日 23:07に書いたブログ記事です。

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