7月から所属している合唱団の指揮者になるので、ぼちぼちどんな曲をやるかについても考え始めている。
が、これが結構悩ましい。
私の中では木下牧子作曲の「地平線のかなたへ」が一押しである。
はっきり言ってしまうと、この曲を選ばない理由が(少なくとも現時点では)ない。
・日本語
・なじみやすいメロディー
・適度な難易度
・適度な長さ
・曲に対する指揮者の思い入れ
これらを兼ね備えていて実にバランスがいいのだ。
ということで「これで決まり!」とするのも1つの手なのだが、所属している合唱団は「選曲総会」というものがあって、その年に歌う曲はこの総会で決定される事になっている。
立候補時点で「この曲!」と宣言していた訳でもないのに、選曲総会で他の選択肢がないというのはいかがなものか。そう思う故に、他にも曲を探しているのだがこれがなかなか難しい。
まず第一に、合唱の楽譜の扱いがどのお店でも昔に比べてぐっと少なくなっているという状況。
先日渋谷のYAMAHAに楽譜を見に行ったのだが、私が大学生だった頃の2/3~1/2くらいになってしまっている。
主に「ディズニー」の曲を探しに行ったのだが、混声版で英語歌詞のものはほぼ皆無だった。
ミュージカルのメドレー(特にウェストサイドストーリー)を見てみたものの、私が良く知っているものはほとんどなし。(これは単に知識が少ないという話もある) かろうじて名前で引っかかったのは「ライオンキング」と「オペラ座の怪人」くらいだが、実は私が良く知らないので却下。次年度は「今の段階でよく知っている」曲を選ぶと決めているので。
今度、銀座のYAMAHAでミュージカル曲やディズニーの曲の楽譜を物色しなければ。
次に、先ほど挙げた「地平線のかなたへ」ほどバランスが良い曲が他にない事もある。
例えば新実徳英の「やさしい魚」や團伊玖磨作曲の「筑後川」、小林秀雄作曲の「九州民謡のためのコンポジション」も悪くはないのだが、「地平線のかなたへ」に比べるとどうも気持ちが入らない。
池辺晋一郎作曲の「三つの不思議な仕事」はさすがにちょっと短すぎる気がするし、萩京子作曲の「飛行機よ」は既に演奏会で取り上げた事がある上にその時の指揮者も在団中なのでちょっとやりたくない。
なかなか良い曲が見つからないので、次第に気持ちは「もう"地平線のかなたへ"でいいんじゃないの?」という方向へ傾いていく。
すると「選ばれない(であろう)曲のために労力を傾ける」事に対する不毛さについ目が行ってしまう。
演奏会の1ヶ月ほど前になれば曲の公募も始められるので、そこでよい曲が出てくる事にも期待してはいるのだが、「今の段階でよく知っている」曲という制限を設けたいのでちょっと難しそう。
ここから2ヶ月弱の間に良い曲(そして楽譜)にめぐり会えると良いのだが……。
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