約11ヶ月ぶりの記事がこんな内容というのもどうかと思うのだが、SNSのような閉じた場所ではないところに書き残しておきたいと思ったので。
昨日はいつものように仕事で出身大学でお世話になった教授のI先生の元を訪れていたのだが、話の弾みで私が学部1年だった時のF先生のエピソードをお話ししたら、「F先生がお亡くなりになったのはご存じですか?」と切り出されてびっくりした。
今月1日に亡くなられたとのこと。
癌で闘病されていたとのことで、それでも齢80を越えて亡くなる2週間前まで精力的に原稿を書かれて、自宅療養を選ばれて亡くなる前日まで普通に会話もしていたというのだから、これはもう大往生と言って良いと思う。
ご本人の希望で内々で葬儀は済まされ、大学への届け出も10日ほど後だったとの事で、派手な事を好まれないF先生らしい。
I先生によると、ご退職されてからは精力的に本を出され、その数は40冊をゆうに越えるとの事。
F先生がご退職後にのんびり余生を過ごされるなんて想像もできないから、F先生らしいなと思う。
(そういえばI先生から、F先生が出版された自伝の上巻を頂いたのにまだ途中までしか読んでない事を思い出した)
I先生や、どこからどう見てもヤクザにしか見えないB先生が、かわいく見えるほどのその風貌と言動。(特に後者)
何を話していてもこちらが怒られているように感じてしまうべらんめえ口調。
どう考えても嘘っぽいけどF先生なら実話でも全く不思議ではない数々の武勇伝。
口の悪さの端々から見え隠れする学生への愛。
学部4年生の時になぜか一般教養科目を持たれていて、テストの後で「これが取れないと卒業できないんです」と泣きつく学生を「そんなん知らん」と一蹴した、努力しない人を許さないその姿勢。(その代わり努力する人には何だかんだ言いながら目をかけてくれる)
卒業後お目にかかる事はなかったけれど、そのスケールの大きなお人柄で、間違いなく私の人生に大きな影響を与えた人の1人だと思う。
学部1年の時の中国文学基礎演習C、そして学部4年の時の一般教養科目では大変お世話になった。
特に1年の時は「大学合唱団のAさん(私と入れ違いに大学を卒業。当時オープンキャンパスでF先生の授業を受講していた)の後輩なんです」と言って以来、個人的に話しかけられるような事はなかったけれど、何だかんだで目をかけて頂いていたような気がする。
慎んでご冥福をお祈り申し上げます。
最近のコメント