子供を作らない理由は、端的に言えば「見えるデメリット」を「見えないメリット」が上回れないからじゃないかと

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 「ネタ」タグが付いているのであまり真剣に取り上げるのもどうかとは思いつつ。

 「子供をつくらないという選択で貴方は何を得るか?

 ざっくりまとめると「今の日本の老後の保障は子や孫といった現役世代が支える仕組みになっているが、実際に子や孫がいない人もそれを享受できるから、子育てのコストを自分のために使った人が勝ち組なんじゃね? でもみんながそれをやると、支える世代が減って仕組み自体が崩壊するのだけれど」という感じのエントリーである。

 大筋では賛成。ただ、望んでも子供ができなかった(不妊や配偶者との死別など)人もいるだろうから、「子供のいない人は支えません」というのもまた極端な話だと思う。

 子供の人数に応じて減税するというのも案外悪くない気がするが、減税された分がきちんと子供の養育に充てられるかが疑問なので個人的には反対。親のパチンコとかに使われたら溜まったものではない。

 結局のところ、一番いいのは「子供にかかる費用が減額される」ということだと思う。学費や教材・給食費、医療費等の減額である。
 塾に補助を出してもいい気もするが、補助金の不正受給を阻止する労力が膨大になりそうな気がするので、それなら大学の入学金0とかで還元した方がいいと思う。

 私は世の中の「親」をあまり信用していないので、「子供の居る家庭には子供1人当たり○万円支給」という援助策には基本的に賛同しない。前述の通り、親の使い込みが防げないので。
 いや、もちろんそう決まったならありがたく受け取るし、我が家はそれを全て子供のための支出(もしくは蓄財)に回すのだが。


 そして表題の件だが、私の周りでは結婚しない・子供を作らない人が多い。
 もちろんそれは個人の自由なのでとやかく言う事ではないのだが、どうも漏れ聞くに「結婚・子育てのデメリット」ばかりを見ていて「結婚・出産する気になれない」という人が多いように思う。

 で、実際に結婚も子育てもしている身からすると、「これがいいですよ!」は確かに明確には言いづらい。
 例えば「子供の可愛さ」は「日頃の子育て(躾とかも含む)の裏返し」でもあるので、苦労しない事には得られない喜びだ。
 結婚だっていつもいつもラブラブで愛情たっぷりの生活を過ごせるなんて事はまずありえないが、やはり「結婚してよかった」と思える瞬間のためには、日頃の些細な争いの積み重ねを乗り越えなければならない。

 だからこそ、未経験者からすると「まずその苦労がきつそう」となる。これに反論するすべはまずない。せいぜい「ある一瞬の喜びがあれば、日頃の苦労なんて何でもないよ!」と言う程度で、未経験者の心には全く響かないことだろう。

 経験者からすると、ただ一言

「デメリットばかり見ないで、メリットを見つける努力もしてみて」

と言うだけである。
 特に10年、20年後に自分がどんな生活をしているかをよく想像して欲しい。

 それでもなお「結婚しない」「子供は作らない」という選択をするのであれば、それはもうその人に合ったとても良い選択なのだと思う。


 余談だが、私個人(結婚から6年、第一子誕生から5年)の感覚から言うと結婚は5~10年くらい、子育ては10~20年くらいで元が取れる気がする。
 「元」というのは労力も金銭も一緒くたに考えたもので、返ってくるのは「金銭」ではなく「日常生活の充実」だったり「人間的成長」だったり「子供を通じた人間関係の広がり」だったりするだろう。(もちろん30年以上後になれば、「介護」という意味で「金銭」や「労力」も返ってくるはず)

 まぁでも私にとって、「自分の生きた証が後世に残せる」という部分が「メリット」の中では一番大きいかも。

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