月曜日の第九の練習中に、違和感を感じて左の一番奥の派を舌で触ったら「ぼろっ」と2mm四方くらい歯が欠けたので、痛くなかったもののさすがに気になって今日歯医者へ行ってきた。歯は表面は強いものの内部は弱いという知識もあったし。
小中学生時代は何度か歯医者に行ったことがあるものの、「乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきたので、永久歯の歯並びが悪くなるのを防ぐために乳歯を抜く」ために行ったことがあるだけ。つまりこれまで虫歯ゼロ!
15年以上ぶりに歯医者へ行くと、「予約の方が優先になるので30分以上お待ち頂きます」 知人には「歯医者へ予約無しで行く人を初めて見た」と言われるが、帰宅して妻に聞いたら「え、初診は予約無しで行くよー」と言われた。
1時間ほど待って、ようやく呼ばれる。
で、結論。
親知らずが虫歯。
「抜いた方が良いですね」という歯科医の言葉に思い出すのは、その昔親知らずを抜いた姉の姿。腫れ上がって口はほとんど開けられず、3日ほどおかゆしか食べられない。
とは言え、抜かない訳にもいかない。
歯科医は「心の準備もあるだろうから、今日は歯の掃除だけをして別な日に抜きますか?」と言ってくれたのだが、「いえ、一度帰るともう来たくなくなると思うので今日抜いて下さい」
成長したな、自分……。
あれだけ注射や痛いのが嫌いだったのに(今も嫌いだけど)
それでも麻酔をしようとする歯科医を押しとどめて「ちょっと待って下さいね、心の準備が……」と言ってしまうチキンぶり。私の記憶では歯を抜く時は麻酔が効いていて痛くないものの、そもそも麻酔を打つ段階が痛かったので。
歯科医にそれを伝えると「痛くないように善処しますから」と言われ、「お願いします」と答えて覚悟を決める。
歯科医が上手かったのか、過去の歯科医が下手だったのか、あるいはこの15年で技術が進歩したのか、麻酔は全くと言って良いほど痛くなかった。ただ、記憶よりも倍くらいの時間がかかったのだが、これは親知らずだったからかも知れない。
抜く時はペンチのようなもの(形は全然違ったけど)でぐりぐりぐりっと。麻酔がきちんと効いていて痛くはなかったものの、何をされているかは口の中の感覚で分かるので「怖い」。一度歯を掴んでいたのが外れたし……。
とはいえ、ほんの5分ほどで終了。抜けた歯を見てみると、見事に欠けている。そして部分的に黒ずんでいる。
「全然痛くなかったんですか?」と苦笑しながら聞かれたのだが、冗談抜きで全く何も感じなかった。もしかして鈍感?
1時間待って、問診~レントゲン~麻酔~抜糸は約40分。
親知らずを抜くのは一大イベントだと思っていたのだが、ごく普通の日常の中で終わってしまった。ちょっと拍子抜け。
右上の親知らずも将来的に同じような状況になりそうだというので、とりあえず来週もう一度看てもらって歯の掃除などをしつつ抜くかどうかを決める予定。まぁ抜くだろう。
従来歯医者に対して抱いていた恐怖心に近いものはほとんど払拭され、「これなら定期的に歯の掃除に来ても良いかも」と思えたのは収穫だと思う。良い歯医者に巡り会えて良かった。
2週間前には約10年ぶりに病院へ行き、今日は歯医者。
これまで何となく「病院へ行くのは日頃の摂生が足りない」「歯の掃除など、自分でも出来ることを病院でやってもらうのは怠慢」という印象があったのだが、30歳を目前にして「餅は餅屋。定期的に専門家に看てもらうことが大切なのでは」と思えてきた。
顔出してる親知らずならそれほどはれることもなく抜けるんじゃないかなあ。
掘り出すとなると一大イベントだけどね。
ともかく無事抜けたようで何よりでございました。
なるほど、生えているのは抜くのも難儀しないのね。言われてみればそうかも。
舌の親知らずはどちらも横を向いて隣の歯を圧迫しているのだけれど、生えていないのでとりあえずそのまま放置しようと思います。